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【月経前症候群】夫が理解すべきPMSの仕組み【知ればもう恐くない】

月経前症候群(通称PMS)』

 

女性なら誰しも経験したことがあるであろう辛い症状だが、男性でこれについて正しく理解している人間は少ない。

 

それもそのはず。日本の義務教育における保健体育の授業では、男女の体の違いや仕組みについて、ほとんど何も教わっていないのと同じだからである。

 

中学、高校の保健体育で習った内容を思い出してみよう。第二次性徴期に男性は精通が始まるだの、女性は丸みをおびるだの、当たり障りのないうわべだけの知識しか教えてもらえず、それは社会に出てクソの役にも立たない。

 

そもそも学校の性教育で学ぶ内容が乏しすぎる為、私のように思春期にAVやエロ同人誌で性に対して誤った知識を持ったまま大人になるケースが後を絶たない。

 

例を挙げると、中出ししたら必ず子供ができるものだと思っていたし、妊娠中も性行為(いわゆるボテ腹SEX)をするのが当たり前だと思っていたし、女は顔面に精子をかけられると喜ぶものだと半ば本気で思っていたのである。

 

義務教育で正しい知識を教えてもらえないその背景には、青少年の性犯罪に繋がるだの子供に悪影響を及ぼすなど一部過激で声の大きい連中が騒ぎたてるからだと想像するが、現に私は女性の体に起こるPMSをまるで理解していなかったことで、妻がつらい時に寄り添うことができなかった時期もあった。

 

もしも保健体育で男子生徒にも生理のしくみや正しいSEXのやり方など、今後経験するであろうことについてもっと教えてくれていれば、悩むことも少なかっただろうにとつくづく思う。(もっと言うと義務教育では年金の仕組み、確定申告のやり方、恋人の作り方など他に教えないといけないこととかあるだろう。)

 

話を戻すと、妻がPMSで機嫌が悪く、自分がきつく当たられたり無視されたりした時、理解が乏しかった頃は「なんだよその態度は」「無視すんなよ」「こっちだって仕事から帰ってきて疲れているんだぞ」と妻に対して嫌悪の感情を抱いたり、時には実際にその態度が気に食わないと喧嘩したこともあった。

 

でも機嫌が悪くない時の妻は本当にできた人間で、自分や娘のことを大事にしてくれていることはひしひしと伝わるし、普段の振る舞いからは考えられないような行動や言葉遣いをすることに違和感を通り越して疑問を抱くようになっていった。

 

そこでよくよく妻を観察してみると、どうやら機嫌が悪くなる一定期間を終えると必ず生理になるということがわかってきた。その時初めて月経前症候群(PMS)というものについて調べて、その性質を理解することができたのである。

 

そもそも月経前症候群とは、月経の前に身体や精神に不調をきたすことである。症状は月経の10日ほど前から始まり、排卵後の黄体ホルモンが分泌される周期と重なり月経開始とともに消える。この時イライラしたり倦怠感を覚えたり情緒が不安定になりやすいといった症状がみられる。

 

そしてこれは個人差が非常に大きいため、一口に女性のPMSといっても重たさや症状の大きさは人によって全く違うのも世の男性の理解の妨げになっていると考える。

 

加えて私の妻の場合は妊娠・出産をする前はPMSの症状は比較的軽く、こちらが月経前かも気づかないくらいの症状しかなかったが、出産を経てから急激にイライラすることが増えたため、余計に最初は理解に苦しんだ。

 

このように出産後に症状が重くなったり年齢とともに軽くなったりと、パートナーの状況を正確に把握することは困難を極めるのである。

 

しかしこればかりは自ら知識をつけて、1%でも理解を深められるよう努めるしか方法は無い。例えば金玉にボールが直撃した時、立つこともままならず、下腹部に深い鈍痛を感じながら、額には冷や汗が垂れ、ただ悶絶することしかできないあの感覚を女性が一生経験できないように、我々男もその生涯でPMSとお産の痛みは経験することはどうあがいてもできないのである。

 

そしてPMSが起こる理由も調べたが、どこにも明確な記載は無く、まさに"女体の神秘"なのだと感じた。とにかく女性が生きていくうえで必要な生理現象なのだということだけは確かであり、その宿命を背負った女性達には頭が下がる思いだ。

 

結論、私はPMSのことを月に一回やってきては妻に憑依して人格を乗っ取る"悪魔"だと考えるようにした。それからはきつく当たられるのも、無視されるのも、嫌みを言われるのも、それは妻ではなく妻に憑依した悪魔の仕業なのだと思えば、苛立ちやムカつきを感じる機会は自然と減っていったのである。(こういう時、私のように自分に都合よく解釈できる人間はつくづく得だと思う。)

 

そしてこの悪魔はどれだけ来るなと願っても月に一度必ずあなたの大切な人のもとにやってくる。だからもう「ま~た今月も来たかと」受け入れてやるしかない。(あなたの職業が"悪魔祓い"なら話は別だが)

 

そしてPMSの妻に対して夫ができることは悲しいかな対して無い。しいて言えば自分に対する横柄な態度を許してあげたり、黙々と家事をしたり、仕事帰りに好きなスイーツを買って帰ることぐらいだろう。

 

あとは悪魔が去るのをじっと待つ。そうすればまた大好きな妻の笑顔を見ることができるはずだ。最初はそんな簡単にうまくはいかないかもしれないが、もし悩んでいるならぜひこの記事を思い出して、PMS悪魔理論を提唱してほしい。

 

すべての夫婦に幸あらんことを願う。